今年も残すところあと2日。店がスタートしてから2回目の年越しとなります。ここ数年特に感じる「年の瀬という気がしない感覚」も、ここにきて一気に忙しいモードになってきました。といいますのも年賀状の宛名書きがまだ済んでいないもので…。ということでWandervogelとしての2013をイベントを中心に振り返ってみました。

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 2013年は嬉しいことに、イベントが4回出来ました。イベントは日常での人やモノとの出会いの中で「店として伝えたい」と思うことを形にしていくので、それだけ出会いがあったということになります。イベントを開催する目的は主に、①店の知名度(+ブランド力)を上げる、②素晴らしい「事」や「モノ」を地元(生活圏)に紹介する。この2点です。決して狙ってできるものではなく、めぐりあわせの賜物です。

 特に3月に開催した「HANA展」は個人的には思い入れがあります。前橋出身の岡部太郎さんにコーディネートしていただき、奈良県にあるアートセンターHANAより作品をお借りしての展示販売。エイブルアートの「底知れぬ可能性」と「楽しさ」を紹介出来ました。また周辺のカフェ4店舗様(LIBERTY、sokono cafe 、本町1丁目・cafe、ヤギカフェ)が快く作品展示を了承していただいたことに感謝です。皆様からの反響もとても大きく、今後の展開も楽しみです。

 5月に開催した「suiran好みの文庫本画廊」は古本の楽しみ方を新たな切り口で提案する企画でした。日頃より店の本セレクトでお世話になっているスイラン店主・土屋さんと彼が所属している「book pick orchestra」のメンバー方々に本の遊び方を教わりました。因みに、私個人の2013年読んだベスト本は「凍(トウ)/沢木耕太郎」でした。これも土屋さんに薦めてもらったものでした。「凍」はクライミングの本で普段の自分なら絶対に手にしない本ですがいざ読んでみれば今年一番心に残っている本となりました。ブックコーディネート(セレクト)という仕事の素晴らしさを再認識させられました。

 6月に開催した「草木染めストール受注会」は桐生で山ストールを企画製造しているプライレットさんと、同じく桐生で草木染めをおこなっている意匠荻野さんとのコラボ企画。「Made in 桐生」の製品を、その昔「Maibash/マイバシ」という名で良質の生糸をヨーロッパへ輸出していた、ここ前橋で販売するという試み。期間中は店近くの昭和初期に建てられたモダン邸宅からお借りした着物掛けにストールを掛け展示していましたが、風に揺られてヒラヒラと舞うストールと階下に望む広瀬川沿いの柳の葉が揺れる姿が見事にマッチしていました。

 11月には「FOLK notebooks Nomad Shop」を開催。以前からその商品(ノート)に惚れて店で扱うオファーをしていたブランド。代表(東京)の黒澤さんはなんと前橋市出身という偶然からトントン拍子に進んだ企画。表紙と中身をチョイスし、オリジナルノートを作成。作り手とのコミュニケーションを楽しみながら出来上がったノートを嬉しそうに手にするお客様の姿を見ると「実店舗」としての存在理由を確認できました。

 来年のイベント計画は今のところありませんが、良い出会いを期待したいと思います。それには、まずは自分達がきちんと店づくりを取り組むことが大切だと思います。例えば、「日々しっかり掃除をすること」であったり「良い笑顔で接すること」といったあたりまえの事を実践していきます。

 この1年、広瀬川の周辺に素敵なお店が誕生しています。街中を流れるこの川はとても清々しく気持ち良い風を運んでくれている気がします。店も広瀬川沿いにありますので負けないように皆様に「心地良い風」を吹かせたいと思います。

 ところで年末年始は皆様はどう過ごしますか?私は漫画「ONE PIECE」を読みます!!今までに2回チェレンジし、何れも絵のタッチに馴染めずに挫折しましたが今回はあきらめずに読み進み、遂に偉大なる航路(グランドライン)に侵入することが出来ました。今からワクワクです。 

 では、1年間お世話になりました。来年もWandervogelをよろしくお願いいたします。皆様、良いお年を…。

 店長/関